詳細 「フード左翼」「フード右翼」というのは著者による造語です。エコやロハス、オーガニックやスローフードが好きな人は本書の定義する「フード左翼」に当たります。フード右翼はどちらかと言えばオマケ的な扱いなので、ジロリアンのあなたは少しがっかりするかもしれません。左翼/右翼と言っても政治の話で出てくるそれとは違うのですが、「食の志向で右翼とか左翼とか分類するなんて乱暴じゃないか」という批判も多かったようで、その反発自体が日本人の政治に対する感覚をよく表しているのではないかと思います。 アメリカでは「スターバックス・ピープル」「クアーズビール・ピープル」という言葉があるくらい、政治と食、もっと言えば政治と消費活動における選択に大きな関係があると言われます。(前者がフード左翼、後者がフード右翼)日本では「自身の政治的信条によって何を食べるかが違う」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、マクロビオティック・ファーマーズマーケット・有機野菜・ベジタリアンといった言葉が流行する一方で、メガマック・メガ牛丼のような真逆とも思えるものも流行っていたりして、食の分断が進んでいるようにも思えます。この事は一見すると「勝ち組/負け組」のような格差問題や、「健康に気を遣う/遣わない」という意識の違いにも思えますが、そこを丁寧に観察し、それには還元しきれない「何か」を通して現在の日本人について考えるという意欲的な作品です。 読み終わってから気がついたのですが、「ラーメンと愛国」という、国民食として不動の地位を築いたラーメンを通して現代史を読み解く本を書いた著者が、食で分断される日本人についての本を書くというのはとても面白いですよね。 本書をきっかけに自分を取り巻く「食」について話ができればと思います。フード左翼の方、フード右翼の方、どちらでもないなぁという方、どなたも歓迎します。本を読みきっていなくても問題ありませんので、お気軽にご参加ください。 イベント終了後はビーガン(菜食主義)のレストランへ行って、フード左翼ごはんを食べる予定です。ソイミート(大豆で作った肉っぽい何か)って意外と美味しいんですよ。興味のある方はこちらの方もぜひご参加を。 読書会詳細 速水健朗『フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人』読書会 日時:2014年1月18日(土)14:30〜17:30 会場:市ヶ谷健保会館 A会議室 住所:東京都新宿区市谷中之町4-39 都営新宿線「曙橋駅」徒歩8分 都営大江戸線「牛込柳町駅」徒歩8分 丸ノ内線「四谷三丁目駅」徒歩15分 参加費:1,000円 フード左翼食事会 読書会終了後に希望者でビーガンのお店に食事に行こうと思います。 希望者はコメント欄にてお知らせください。 お店はこちら 「在りたい自分を創造する私たちのために」 完全菜食(ヴィーガン)のお食事を提供するレストラン 場所 東京都新宿区市谷仲之町4-39 道順を調べる 参加者 (5人/定員10人)
興味あり (1人) 不参加 (0人)
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