マーダーミステリー「空飛ぶ卵」テストプレイヤー募集

そうして見つかったのが、地球から遠く離れた小さな惑星だ。人間たちはそこに移り住むことにした。

しかし、宇宙船の席は限られている上に、目的の惑星に到着するには１０００年かかる。人類存続のためには、１０００年の間、宇宙船という小さな世界の中で、子孫を繁栄させていかなければならない。

そこで、次世代を築くにふさわしい優秀な一族が、宇宙船に乗ることになった。

宇宙船内で医療と衛生を担当する専門家の【田中家】。

移動中のトラブルに対応する宇宙科学と、宇宙工学、ロボット工学のスペシャリストである【神崎家】。

目的の惑星で人類が絶滅しないように対策する、生物学、遺伝学に精通した【宮本家】。

彼らは【新人類】と名付けられ、【箱舟】と呼ばれる宇宙船に乗せられ、地球から送り出された。

彼らは人類の希望だった。――種の生存の為に、自分の人生を宇宙船の中で終えると決まっているのはどういう気持ちだったのかは、どこにも資料として残されていない。

そして、【箱舟】が地球を出発してから約四百年。

最初に箱舟に乗った人物は皆とうに、病気や寿命で命を落とした。その息子や娘たちもまた生命の終わりを迎え、今箱舟に乗っているのは、五代目の新人類だ。生まれた時から箱舟の中にいる彼らは、海も空も見たことがないまま、目的の星に向かって進んでいた。

しかし、そんなある日。人類の希望である【新人類】の一人が突如、箱舟の中で命を落とすことになる。

もちろん今までも、不幸な事故がなかったわけではない。しかし今回は、奇妙な点がいくつかあった――【事件】と呼ぶのがふさわしいほどに。

何故その人物が命を落としたのか。

誰かに殺されたとしたら、犯人は【新人類】の誰かに他ならない。

閉ざされたこの空間の中で、【新人類】である貴方達は、事件の真相を探ることにした。

もしもこれが偶然などではなく、誰かが殺意を持って仕組んだことだとしたら――その犯人は、【新人類】としてふさわしくない。

【特例措置】が必要になるだろう……。

※地球から選ばれた人間がオール日本人なのは、作り手がカタカナの名前を覚えるのが

苦手だからであり、作品の謎解き等には一切関係ありません。