舞台は1998年の日本
1998年と言えば2月に長野オリンピックの開催、4月には世界最長の吊り橋である明石海峡大橋が開通しました。
他にも映画で言えば「ディープインパクト」やディズニー映画の「ムーラン」が公開された年でもあり、
ゲームボーイカラーが発売された年でもあります。
この年にはWindows98が発売されましたがインターネットの普及率はまだまだ低く
日本全体で13%ほどにとどまっておりアングラなイメージの抜けないものでした。
そんな世紀末の足音が聞こえ始めた1998年のとあるチャットルームから物語は始まります。
皆さんは様々な理由から「クラウン」という人物に関するファンサイトにアクセスするようになります。
「クラウン」とは最近ネット上で騒がれている人物で、人物像ははっきりしませんが、
人を集めてとある「ゲーム」を行っており、そのゲームに勝てば莫大な賞金が支払われると言われています。
その「ゲーム」の内容については、様々なうわさが流れていますが確定的なものはなく、
「クラウン」という人物の正体やゲームの内容について興味を持た人たちが、
その噂をまとめたり話し合ったりするサイトをいくつか作っています。
皆さんが参加していたのもそのうちの一つのファンサイトです。
ファンサイトで他愛もない噂話をしていた中、とあるメールがあなたのもとへ届きます。
そこには「クラウン」からのゲームの招待状ととあるチャットルームへのアクセスコード。
早速、チャットルームに参加してみるとそこには他の参加者と「クラウン」がいました。
「クラウン」は「ゲーム」への招待とそのルールを説明します。
1.会場はとある孤島の屋敷 船は「クラウン」が手配するが場所は教えられない
2.そこで2泊3日過ごす
3.それぞれ「レッド」や「ブルー」と言った色のコードネームを振り、
互いはそのコードネームで呼び合う
4.それぞれのコードネームとハンドルネームをすべて一致させたものには
賞金を支払う
5.ハンドルネームは今現在このチャットルームで使用している物である
6.事前にそれぞれのハンドルネームを推測できる「証拠品」を送るので、
孤島に持ってくること
7.一日目の23:00以降PCルームの端末からハンドルネームの回答を入力できる
8.回答権は一人一回まで
9.「ゲーム」内での暴力行為は禁止 発覚した場合はその者の回答権を剥奪し
「ゲーム」から追放する
10.暴力行為の通報は23:00以降PCルームの端末から行うことができる
11.1、2日目の0時と3日目の12時の時点でそれ以前に回答された情報を
集計し本土へ送信する
12.上記項番10のタイミングで正解者が出た場合、あるいは、暴力行為が
発覚した場合は本土から迎えの者を送る
13.複数の正解者が出た場合は賞金は正解者の中で山分けとする
14.賞金は1億円である
皆さまは「ゲーム」に参加することになります。
それぞれの思惑を抱えながら。