テストプレイ
【大阪府高槻市3/14(土）14:30】第三回テストプレイ【スター☆ループ】

銀河に瞬く無数の星々。

「そのどこかにあなたがいて、そのどこかに誰かがいる」

手を伸ばせば掴めそうなくらい儚く輝く星空へ、その小さな掌をかかげ、握りしめた。

少女が軽やかに舞い、踊る。

白く染められた吐息が消えるよりも早く、力強く息を吸い込む。

「そのどこかにあなたがいて、そのどこかに……私がいる」

一瞬の静寂。

時間が止まったかのように、全てが停止した。

少女は、眉ひとつ動かさず真っ直ぐ前を見つめている。

彼女がふと肩の力を抜き、微笑んだ。

それを合図に会場から歓声があがる。

宇宙が揺れる程の声援に、少女はぺこりと頭をさげた。

「みんなっ！ありがとーー！！」

―――。

国を越え、星を超え、銀河を越えて、その情景は全宇宙へ伝えられた。

「スズーキ」

彼女は宇宙１のアイドルだ。

全銀河同時中継、惑星を貸しきってのライブコンサートを終え、疲れきっているはずだ。

それでもスズーキは、笑顔で手を振り、最後の挨拶を始める。

「みんな！今日は本当に、本当にありがとう！」

会場、そして全宇宙のファンがそれを見守る。

「さよなら……の前に、みんなお待ちかね！発表がありますっ！！」

「デビュー七周年ファン感謝イベント！当選者はっぴょーーーー！！」

スズーキがデビューして七年、その記念日にとんでもないイベントが告知されていた。

今日のライブは、その発表日でもあった。

【一泊二日！七人限定銀河鉄道ライブ！！】

スズーキのファン、その数は日々増え続け、今ではもう数えることすら叶わない。

その中から、たった七人。

気の遠くなるような確率を、それでも信じて待ち望む。

スズーキが、スタッフから渡された四次元装置に手を入れて、名前の書かれたか紙を七枚取り出し、読み上げた。