詳細 退屈だ…。 いつもと同じような朝、同じような服務を変わり映えのないメンツとこなし、1日が過ぎていく。 この味気ない食事も、大したこともしないくせに「私は国の為に職務を全うしております」みたいなことを平気なツラして言っちまうようなそこのクソマジメくんにも、もう飽きた。 「あー、なんかおもしれーことねぇかなぁ…」 俺が独り言ちると、いつものようにクソマジメくんはチラッと横目で俺を確認するだけして、一切言葉を発さずにまた前を向いちまった。ほんと、遊びのねぇヤツだよなぁ。 いつものように俺が朝目覚めると、扉の前に誰かが立っていた。クソマジメくんはクソマジメな顔をしてソイツの話に「ハイ!」と返事をしていた。 ガチャリ。ドアが開いた。やっと俺もシャクホーかね? 「この資料の男は、彼で間違いないね?」 「ハイ! こちらの男で間違いありません!」 「おいおい、誰だオッサン。男の個人情報なんか持ってんのかよ、キモチわりぃ」 うへぇ、とやってみせるが、ソイツは眉をピクリともさせなかった。あーあー、クソマジメくんもだがコイツもおもしろくねぇヤツ…。 「残念ながら私は君のような社会のクズと交わす言葉は持ち合わせていないのだよ。ここに来たのも偏屈な私の上司からの命令でね、このような汚い場所からは早く立ち去りたいし、君のようなクズを視界に入れているのも耐え難いのだ。君も我慢してくれたまえ」 さすがにイラッとしたが、思ったより言うヤツでむしろおもしれぇと思った。いままでが刺激がなさ過ぎたからな。このくらいがちょうどいい。 「ついてきたまえ」 ソイツに言われて、クソマジメくんが俺を立たせる。コンクリートの廊下の冷たさを素足で感じながらついて行くと、何人かが集められた部屋に入れられた。全員、俺同様に何も知らないようだった。 『よく集まってくれたね、諸君』 スピーカーから男の声が聞こえた。 周りからは「誰だてめぇは」とか「殺すぞ」とか言った声があがる。 『もしかしたら期待させたかもしれないが、君たちをここから全員出すことは出来ないんだ。それだけは言っておくね。しかし、これから始まる実験で最も優秀な成果をあげた者は、何でも望むものを与えて良いと言われている。あぁ、もちろん、僕が叶えられる範囲のもので頼むよ。では、概要に入るが、これから数時間後、君たちにはミッションを与えていく。それを各自それぞれのやり方でクリアしていってほしい。成果はミッションの進捗度合いによってこちらの独断の基準で判定させてもらう。それでは諸君、健闘を祈るよ』 ◆実験の概要 皆さまは全員が裁判で正当に死刑判決を下された死刑囚です。皆さまには当収容施設でとある実験に参加していただきます。 この実験へご協力いただけない場合は速やかに処理させていただく場合もあります。立場をよく考慮していただき、当実験への参加の是非を決定してください。 最も優秀な成果をあげたと思われる方にはこちらで報酬を用意させていただきます。もちろん、こちらで叶えられるものに限定されますが、中には釈放や多額の現金をお渡しさせていただく、といったことも含まれます。皆さまの快い返事をお待ちしております。 ◆イベント詳細 1/3(金) 19:00〜22:00 会費:1,500円 会場:大塚駅近辺レンタルスペース 《注意事項》 当日キャンセルのみ不可とします。 場所 大塚駅近辺レンタルスペース 道順を調べる 興味あり (3人) 不参加 (1人)
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