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2019/05/18（土）【岡山】BASE OUT Vol.9【HARDCORE PARTY】 #BASEOUT

アイテム番号: BST-009

Object Class: Safe Euclid

特別収容プロトコル: BST-009-1の発生を監視するため、特定のゲームセンター、またはクラブやバーとされる飲酒施設の定期的な監視を行ってください。
　BST-009-の発生源に指定された会場に対し、機動部隊ラムダ-8「パーティー屋」によって、BST-009-2活性時における外からの監視任務を行います。

　BST-009へ訪れる「お客様」の妨害行為は行われるべきではありません。「お客様」はBST-009の特殊な音楽を渇望しており、高次の落胆につながります。BST-002-2により意識障害が発生した「お客様」を発見した場合、速やかにクラスA記憶処理を施して下さい。対象には「酒に酔って舞い上がっていた」というカバーストーリーを流布し、泥酔による短期的な記憶喪失があったと信じ込ませてください。

　BST-009は特別な収容を必要としませんが、BST-009-2事例の収容違反を防ぐため、活性時においては会場内の関係者を決して外に出さないようにしてください。外出の兆しが見えた場合、即座にクラスB記憶処理を行い、屋内へと追い返すようにしてください。

説明: BST-009は特定の場所に発生する時空間異常です。現在まで少なくとも9回の発生が確認されており、財団の把握する限りでは全てにおいて局地的な高エネルギー反応が観測されています。
　BST-009は一般的に「BASE OUT」と呼ばれるDJイベントとして開催されています。これまでの調査において、ほぼ全て岡山県岡山市████-██-██「Emotion」を会場としています。演奏される音楽は、ハードコア、ドラムンベース、テクノ、[削除済]、その他複数の未知のジャンルで構成されています。

　BST-009は、開催後最低でも2ヶ月経過すると、「フライヤー」と呼ばれる紙状の生成物（BST-009-1と指定される）が、ゲームセンターおよびバーカウンター上に複数枚出現します。このBST-009-1は「イベント」終了とともに消滅するため、未だ現物の保存には至っていません。
　BST-009を運営しているとされるDARKSIDE APPROACHというDJチームによると、このフライヤー制作には携わっておらず、「勝手にどこかにできるので、それを拾って配っている」と証言しているため、いつ、どのようにして生成されているかは不明なままです。

　BST-009が開催すると、一見通常のクラブイベントと同様の振る舞いを見せます。世間一般に浸透している音楽とは様式が異なり、特別な教練を受けたエージェント以外が入場することは困難です。そのため、後述する処置は会場外にて行うことになります。
　会場内には、以下の条件を満たす「お客様」が入場可能です。

• 極端な「クラブミュージック」に造詣のある、または興味がある
• 会場へ徒歩、または直接赴くことのできる交通手段を持つ

　BST-009の開幕後1時間が経過すると、会場のある建物全体で微細振動が観測されます。これは低周波音による振動であることが確認されており、これ以降の超自然的現象（BST-009-2）事例に繋がります。
　BST-009の開幕後2時間が経過すると、会場内の気圧低下、酸素濃度の急激な減少、および高エネルギー反応が観測されます。会場外部からの非接触温度計測器によると、この段階で内部気温は35℃に達し、最大で███℃まで上昇します。
　これだけの高温に晒されているにもかかわらず、微細振動は絶えず続いており、最終的にBST-009の閉幕に至るまで異常高熱は継続されます。このことから、会場内では何の問題もなくイベントが継続されており、運営や「お客様」にとっては何の異常性も感じ取られていないと考えられます。

　BST-009の閉幕と共に、「お客様」は会場から開放され、██%の確率で10分以内に意識障害を引き起こします。意識障害が発生すると、急激な語彙力の低下が認められ「すごかった」「やばい」「はー」など、中身のない発言を繰り返し始めます。意識障害が発生した人間を放置した場合は、その後回復することがありません。そのため、BST-009から開放された後にクラスA記憶処理を行う必要があります。

　BST-009-2の活性化時、室内で起きている異常事態について調査する試みは今のところ成功していません。財団職員のうち、適性を持つエージェントによる潜入調査は、いずれも通信途絶、および映像機材のブラックアウトにより失敗しています。BST-009から解放された後も、潜入エージェントはみな口々にイベントの感想を述べるばかりで、BST-009-2事象の異常性について証言を得ることはできませんでした。
　加えてエージェント自身にも、「お客様」と同様に意識障害を引き起こすことが確認されているため、更なる調査は現在行われていません。

　過去に発生したBST-009-2事例は以下の通りです。

　「Emotion」の構造上、内部の様子を屋外から確認することはできませんが、会場外の気温は正常値のままであり、影響範囲が会場外に波及することはないと考えられています。

事例009-1: 2018/04/██に発生したBST-009-2-Iにおいて、DARKSIDE APPROACHメンバーの一部が会場内から物品を持ち出し、路上にて[データ削除済]とみられる儀式を開始しました。これによりBST-009の収容違反が発生、BST-009-2を中心とする半径███メートルの気温が██℃上昇しました。
　機動部隊により、すぐさま対象にBクラス記憶処理を施し、会場へと追い戻しました。周辺気温は正常値へと戻ったものの、通行人█人がBST-009によるものと思われる意識障害を発症したため、速やかにAクラス記憶処理を施しました。周辺住人にも一部発症している可能性がありますが、すべての家屋及び通行人の把握が困難であり、正確な被害状況は把握できておりません。
　これにより封じ込め手順は更新され、オブジェクトクラスはEuclidに昇格されました。会場オーナーには「DSA主幹が路上で焼肉を行ったため、周囲に匂いが拡散した」とのカバーストーリーを伝え、DARKSIDE APPROACHに対しては主幹の国外追放、および当会場の一時的な利用禁止措置を行っています。
　当事例により、DARKSIDE APPROACHについて、████████教団との関連性が疑われており、要注意団体への指定が検討されています。

補遺009-2: 2019/03/██、定時監視地点ΣにおいてBST-009-1の発生が確認されました。記載内容によると、DARKSIDE APPROACHは拠点をCAFE CARDANOに移し、活動を再開するものと推測されます。BST-009-2収容違反インシデントに備え、再び警戒を行ってください。

　今回生成されたBST-009-1には以下の内容が記されていました。

　なお、CAFE CARDANOにおいてはベランダテラス席が設けられており、調理行為が可能であるとされています。BST-009-2活性化時の運営メンバーが屋外に出る可能性は高いでしょう。運営メンバーによる[データ削除済み]行為を未然に防ぐため、潜入エージェントによる迅速な食品の処理が求められます。