「ウランを使わない原子力エネルギー」の可能性を問う依然迷走する日本のエネルギー基本計画の最大の問題は原発の位置づけだ。現状1%レベルまで縮小した原発依存度を2030年には20%台に復活させるとしているが、その道筋は全く見えない。そこで注目したいのが現行の核分裂炉でなく、核融合炉によるウランを使わない「もう1つの原発」である。エネルギー基本計画では核融合に一行も触れていないが、ここ数十年日本でも世界トップ水準の研究開発が黙々と重ねられている。果たして核融合は夢に終わるのか?それとも日本のエネルギーイノベーションの壁を突破することになるのか?核融合研究の第一線で活躍されている石井康友氏に聞く。