詳細 美術館や画集などでアートとして観賞する、ヨーロッパのさまざまな絵画。 演奏会や音源プライヤーで聴いたり、自分で弾いたりする、クラシック音楽。 どちらも昔日のヨーロッパで生み出されてきたものでありながら、両者をつなげて体感する機会というのは、意外と、あるようでないものなのかもしれません。 どこか時代(と地域)をひとつ定め、その当時のヨーロッパの気配をたたえた美術館で、当時の絵画ばかりが並ぶ展覧会を鑑賞してから、同じ頃に創り出された音楽をゆっくり、聴き愉しむことができたなら...。 ――そう考えていたら、ふと、東京には三菱一号館美術館という、1894年にできた建物をそっくり再現したアートスペースがあって、そこからそう遠くないところに、19世紀末の“異界感”を再現できる不思議な楽器=パイプオルガンのあるM-Gartenというスタジオがあったことに、ふと思いあたりました。 19世紀末のヨーロッパーー工業化と都市開発が進み、大都市と大都市とを鉄道がむすびつけ、多様化する暮らしのなか、画家たちも音楽家たちも、センスあふれる人々の表と裏を、光と影を、あざやかに美しい創作で彩り、再現していった頃。 いたるところに電気や機械が組み込まれながら、大量生産・大量消費の波が訪れるのはまだ先のこと、仕立屋や靴職人たちは芸術家のようにデザインの最先端を担い、蝋燭や馬車など、古い時代から使い続けられた道具も現役だった、そんな時代。 ピアノのフレームにも金属が使われるようになる一方、オルガニストたちも作曲家たちも、モーター仕掛けにより鞴(ふいご)手を雇わなくてよくなった、風圧をうまく処理でき鍵盤も軽くなった新時代ならではのオルガンを使いこなし、新しい音楽表現で、世紀末美術の退廃を音で彩った――かたや画家たちもまた、優美な曲線を、印象派以後の新しい色彩感覚を、思うがまま駆使して、艶やかな絵画世界を紡ぎあげていった...。 1890年代の木造内装が美しい三菱一号館美術館で、1900年前後のフランス都市文化が映えるグラフィックアートをじっくり味わったあと、同じ頃に都市開発が進んだ東京の町を電車で移動して、オルガンのあるM-Gartenへ。この間、世紀転換期に建造された東京駅の駅舎や、同じ頃に増築が進んだ御茶ノ水駅などを通ります。 そしてM-Gartenでは、19世紀末から20世紀にかけての、独特な魅力をたたえたオルガン音楽をいくつか解説つきで楽しみながら、世紀末フランスにまつわる軽食も。 美術メインと、音楽メイン(+歴史料理)。二本立てのイベントです。 《日 時》 2017年11月11日(土) 〔第1部 15:00~〕『パリのグラフィックアート』展観賞 東京駅・三菱一号館美術館(約60~90分想定) →休憩・移動 東京駅から浅草橋へ(御茶ノ水経由がおすすめ) 〔第2部 18:00~〕世紀末・世紀転換期のオルガン音楽の夕べ →世紀末音楽など、珍しいオルガン音楽を収めたCD物販も。 →演奏会後、ワンドリンク&軽食付き 《参加費》 ¥4,000 *美術展入場料は別途ご用意ください。 《出 演》 森 亮子(オルガン) ヴィエルヌ、ギルマン、サン=サーンス他 19世紀末フランス・オルガン音楽を演奏 予定 白沢達生(ご案内・解説) ※下記の「場所」は第2部の会場M-Gartenの住所です。 第1部は三菱一号館美術館での集合になります。集合詳細は参加表明の方に事前にお知らせ致します。 場所 東京都台東区浅草橋2-18-4 道順を調べる 参加者 (6人/定員15人)
興味あり (1人) 不参加 (0人)
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