詳細 1960年代後半の左翼運動の失速後、運動に失望した人々がオルタナティブとして求めたのが宗教「的」なるもの、いわゆる「霊性文化」であった。 人々が「霊性文化」を求めるその波は、70年代の民俗学のリバイバルブームを経て、80年代には高度経済成長下での資本主義消費社会とは「別の世界」を提示し「癒し」を与えるものとしてスピリチュアルなものの商品化によって加速し、90年代にはバブル経済の崩壊による不安から、スピリチュアルなものへの注目はますます高まり、オウム真理教的新興宗教を受け入れる地盤を形作る。 オウム事件を経た現在においては霊性文化に対する関心は80年代のブーム時と比べれば下火になってはいるものの、依然「オカルト」や「占い」に対する関心は褪せておらず、吉本ばななや村上春樹が多くの読者を獲得し「物語」による「癒し」が人気を集める今日の文化状況は、かつてのブームと相同する部分を持ちながら、新しい「霊性文化」のあり方への人気が高まっているように思われる。 また別の角度から考えてもISISのような資本主義文明に対する宗教の側からのテロリズムなどの事態を鑑みても、現代文明を考える際に宗教は外すことの出来ないファクターとして存在する。 今回は今日の宗教と人間の関わり方を考える上では外すことのできない、ミルチャ エリアーデ「聖と俗-宗教的なるものの本質について-」(法政大学出版界)を扱います。 2014年に出版された〈新装版〉の方を底本(http://www.amazon.co.jp/%E8%81%96%E3%81%A8%E4%BF%97-%E3%80%88%E6%96%B0%E8%A3%85%E7%89%88%E3%80%89-%E5%AE%97%E6%95%99%E7%9A%84%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%AE%E6%9C%AC%E8%B3%AA%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6-%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%87-%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%A3/dp/4588099760/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1429626081&sr=1-2&keywords=%E8%81%96%E3%81%A8%E4%BF%97)としたいと思いますが、過去に出ている古い方の版をお持ちいただいても構いません。 内容を要約した簡単なレジュメを作成する予定でいますが、論点等を十分に用意する余力があるかどうか怪しいので、出来ましたら、ご一読の上、読み進めた中で感じた疑問点等を読書会時に挙げて頂けますと幸いです。事前に課題本を読了いただかなくともご参加頂けるように、内容はこちらで整理致しますが、ご一読の上ご参加頂けますと嬉しいです。よろしくお願いいたします。 読書会自体は二回に分けて開催し、今回は【前半】ということにしたいと考えております。 日時は5月5日(火)の10時から16時30分 場所は千種区の「千種生涯学習センター」第二集会室で行ないたいと思います。 (場所代のカンパ、500円程度ご協力いただけますと大変助かります…。) 今回は「序言」「聖なる空間と世界の浄化」「聖なる時間と神話」の3章を扱います。 みなさま、何卒よろしくお願いいたします。 アンケート 開催日はいつが良いでしょうか?(13時-21時、途中参加、途中抜け有りで予定しております) 場所 千種区振甫町3-34(千種生涯学習センター,第二集会室) 道順を調べる 参加者 (2人) 興味あり (0人) 不参加 (0人)
コメント
|
|